2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

風の歌を聴け

監督:大森一樹原作村上春樹。村上の原作は読んだことないので、どの辺が村上春樹的なのかはさっぱりだが、70〜80年代の青臭さと深読みさせるような双子、堕胎などのエピソードが、より不思議な雰囲気を作り出していて悪くない。終盤のバーのシーンのよ…

夜がまた来る

監督:石井隆「ヌードの夜」に比べれば、それなりに良かった。夏川結衣も脱ぎまくるし、虐められまくりだし、今じゃありえない体当たりぶり。根津甚八、寺田農、椎名桔平など男優陣の顔ぶれもよし。ただ和製ノワールの雰囲気は感じられるが、雑というかスマ…

おとうと

監督:山田洋次台詞が不自然で、ぎこちない。吉永小百合も現代劇だとどうしても昭和芝居が目立つ。終盤の家族の絆には涙を誘うが、しかしこの姉と弟の関係というか、甘やかしにはイライラさせられる。最低な弟を最低に演じる鶴瓶は上手いんだが、さすがにい…

南極料理人

監督:沖田修一大きなことは何も起こらない。まあ南極で生活していること自体が大きなことではあるが。。。ゆるい間が生瀬勝久やきたろう達の演技と上手く一致し、退屈しないまったり映画に仕上がっている。しかし寒い中で食べるラーメンって、なんであんな…

完全なる報復

監督:F・ゲイリー・グレイアメリカの司法制度ってほんと酷いな。証拠があるのに証拠と採用されないとか、そんなの被害者には一切関係ないのに。主人公の怒りは理解できるし、ああいう行動を起こすのも個人的にはアリである。しかし話が進むにつれ、どんど…

ウディ・ガスリー/わが心のふるさと

監督:ハル・アシュビーハスケル・ウェクスラーの撮影など、観るべきものはあるが、伝記映画としてはどれもエピソードが小さすぎる。30年代アメリカの生活をじっくり撮るのはいいが、ミュージシャンとなるのが1時間半後って、核心に入るのに時間かけすぎ…

アドベンチャーランドへようこそ

監督:グレッグ・モットーラ童貞オタクといえば、ハリウッドではジェシー・アイゼンバーグと決まったようだ。それにしても、グレッグ・モットーラにしては大人しく、もっとハチャメチャ下ネタコメディかと思ったら、随分と感傷に浸っている。もしかしたら、…

バレンタインデー

監督:ゲイリー・マーシャルゲイリー・マーシャルのそつのない演出と豪華キャストで、まあまあの仕上がりにはなっている。群像劇としての面白味は薄いが、これだけ豪華なら、まあいっか。アメリカのバレンタインも結構めんどくさいんだね。そして、やっぱり…

白と黒

監督:堀川弘通「黒い画集 あるサラリーマンの証言」の監督・堀川弘通、脚本・橋本忍ということで観てみた。死刑制度や冤罪、そして一度捕まえたら、メンツばかりを気にして真相を隠す警察組織の悪しき体質を問う社会派ミステリー。二転三転するストーリーは…

10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス

監督:アキ・カウリスマキ、ヴィクトル・エリセ、ヴェルナー・ヘルツォーク、ジム・ジャームッシュ、ヴィム・ヴェンダース、スパイク・リー、チェン・カイコー「イデアの森」同様、10分で映画を作るのは難しいってことだけは分かった。イデアほど退屈では…

ソーシャル・ネットワーク

監督:デヴィッド・フィンチャー早口でまくし立てるジェシー・アイゼンバーグにつられるように、スピード感ある映像を膨大な会話で畳みかける。しかしこれがフィンチャーらしいかと言えば、そうでもなく、いつもならもっと凝った映像があるのに、今回は至っ…

名探偵登場

監督:ロバート・ムーアバカバカしすぎるというか無茶苦茶な展開に、ミステリーというよりバカ映画のジャンルだが、豪華キャストたちのしょーもない笑いに許せてしまう。もう少しマジメなミステリーを期待したんだけど、ニール・サイモンはコメディよりの映…

新しい人生のはじめかた

監督:ジョエル・ホプキンス熟年ロマンスという地味な題材と、ダスティン・ホフマンとエマ・トンプソンという顔合わせに、正直余り興味が湧かなかったが、これが実に大人のいい映画でした。独り身の寂しさが切なく、飲み会に話す人がいない、あの感覚は見て…

旅路

監督:デルバート・マンなぜ旅路?意味不明だが、これは弱い人間や心に傷を持った者たちの人間模様であり、こじんまりとしているが、これが意外と深い。原題の「セパレート・テーブル」とは何のことかと思ったが、タイトルが物語る終盤のテーブルシーンが素…

12ラウンド

監督:レニー・ハーリンレニー・ハーリンらしい馬鹿アクションで、出演者に金かけなかったのは、自動車沢山壊すため?。用意周到で、何でもお見通しの犯人がスーパーマンすぎて、どうも白ける。バカバカしい脅迫ゲームに最後までつき合ったが、時間の無駄だ…

黄金の七人

監督:マルコ・ヴィカリオ「バンク・ジョブ」をルパン三世風味にしたオシャレ〜な映画。強盗自体は大して面白くないが、その後の騙し合いの展開よく、ロッサナ・ポデスタなんてまさに峰不二子。しかしこの映画の主役は、アルマンド・トロヴァヨーリの音楽で…

コードネーム:カルロス 戦慄のテロリスト

監督:オリヴィエ・アサイヤス国際的テロリスト”カルロス”の半生を追った、5時間半の大作。今年の批評家賞を賑わせている作品だけに、期待して観る。これだけの長尺を退屈させず、流れるようにエピソードを重ね、一気に見せるオリヴィエ・アサイヤスの剛腕…

風が強く吹いている

監督:大森寿美男これはお正月に観た方がいい映画である。ライバルや彼女との関係など、おざなりだし、キャラクター設定など漫画原作かと思うぐらい漫画的で、人間ドラマとしての弱さはあるが、走るというアクションは、やはり画になる。そして駅伝というス…

シャーロック・ホームズ

監督:ガイ・リッチー拳法使いのシャーロック・ホームズって。。。こんなに原作を壊し過ぎていいのか。ガイ・リッチーも随分とつまんない監督になってしまったなあ。ダウニー・JrとJ・ロウのコンビも全然魅力無いし。ミステリーとしてもアクションとして…

五瓣の椿

監督:野村芳太郎監督、主演は「影の車」と同じ時代劇。やや時間が長すぎるし、復讐劇としては冗長な部分もあるが、岩下志麻の美しさで魅せる。せっかくなので、もう少し脱いでほしかったと思う俺って。。。観ている間、なんとなくタランティーノの「キルビ…

ヴィクトリア女王 世紀の愛

監督:ジャン=マルク・ヴァレ決して悪い映画では無いんだけど、ドラマ性に乏しく、印象が薄い映画。王室お得意の権力争いがメインなのだが、ドロドロ感はなく、あっさり目。イギリス製コスチューム劇なので、脇役たちが実力派ばかりで、作り自体はしっかり…

10ミニッツ・オールダー イデアの森

監督:ベルナルド・ベルトルッチ、マイク・フィギス、イジー・メンツェル、イシュトヴァン・サボー、クレール・ドニ、フォルカー・シュレンドルフ、マイケル・ラドフォード、ジャン=リュック・ゴダールはっきり言って退屈な短編ばかりで、巨匠たちの自己満…

風が吹くとき

監督:ジミー・T・ムラカミ唯一の被爆国である日本は、核兵器の恐ろしさはよく分かっていると思うが、世界では、まだまだその恐ろしさを理解していない人は沢山いるであろう。中国の軍事力増強や北朝鮮の強行措置など、アジアでは、きな臭い空気が漂ってい…