風が吹くとき

監督:ジミー・T・ムラカミ

唯一の被爆国である日本は、核兵器の恐ろしさはよく分かっていると思うが、世界では、まだまだその恐ろしさを理解していない人は沢山いるであろう。中国の軍事力増強や北朝鮮の強行措置など、アジアでは、きな臭い空気が漂っている今だからこそ、核の恐ろしさを知るうえで、多くの人に観てもらいたいアニメ映画である。核に対して無知な老夫婦という設定に、皮肉が利いていて、すっとぼけた行動が、とてもシュールであるが、後半は一転して核を使えば、どういうことが起こるのかという恐さを描き、その悲惨さを訴えている。