コードネーム:カルロス 戦慄のテロリスト

監督:オリヴィエ・アサイヤス

国際的テロリスト”カルロス”の半生を追った、5時間半の大作。今年の批評家賞を賑わせている作品だけに、期待して観る。これだけの長尺を退屈させず、流れるようにエピソードを重ね、一気に見せるオリヴィエ・アサイヤスの剛腕ぶりにびっくり。もっと繊細な監督というイメージがあったので。。。暴力の連続にギャング映画のようなテイストがあり、この辺は結構好みである。またヨーロッパ、中東を行ったり来たりと、世界各国を飛び回るロケが半端なく凄い。そして、多言語を操り、時代ごとに顔や肉体を変えたエドガー・ラミレスの演技も圧巻。ただし、このカルロスという人物の思想や人間的魅力はほとんど無いので、観終わった後、胸に大きな爪痕は残らなかった。