新しい人生のはじめかた

監督:ジョエル・ホプキンス

熟年ロマンスという地味な題材と、ダスティン・ホフマンエマ・トンプソンという顔合わせに、正直余り興味が湧かなかったが、これが実に大人のいい映画でした。独り身の寂しさが切なく、飲み会に話す人がいない、あの感覚は見てて辛いものがある。娘とヴァージンロードを歩けない父親ってのもかわいそすぎる。辛い人生を歩んできたからこそ、この二人のラストチャンスに、素直に感情移入できた。そして幸せになることへの不安を、E・トンプソンが見事に演じきった。