★★★1/2

TENET テネット

監督:クリストファー・ノーラン 冒頭からノーラン節炸裂。オペラハウスに「ダンケルク」風音楽が鳴り響く。今作はハンスジマーじゃないのね。スパイ映画にオーケストラの相性は抜群だ。いきなり超絶アクションで、この世界に放り込まれる。この映画はもうひ…

マンディンゴ

監督:リチャード・フライシャー 物凄い迫力。映像が力強く、当時の熱気が充満してる。黒人差別が激しく、人間扱いしてない。今じゃここまでやれないだろう。75年という時代だからここまで残酷を極めた。酷い描写の数々だが、だからこそ容赦のないリアルさが…

五島のトラさん

監督:大浦勝 五島列島に暮らす、うどんの製麺業の家族を追ったドキュメンタリー。いやあやっぱり22年も取材すると、大家族の成長が見れて、なんか見応えというか、変な親近感というか、いろんな感情が沸いてきた。小さかった子供たちが学生、社会人、結婚…

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない

監督:増井壮一 TVアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の続編。アニメ版を観ないとついていけないと思う。で、アニメ版は良かったので期待していたのだが、期待通りの作品だった。テレビ版ではちょっと触れていたが、放置していた牧ノ原翔…

バーニング 劇場版

監督:イ・チャンドン 話的には大したもんではないし、これだけ時間をかける必要もないのだが、それでも映像的に魅せられるものがあった。特に素晴らしいのは夕暮れの映像。夕暮れ時にビニールハウスを探しまわる時の、たくさんの鳥が飛んでいるシーン。この…

アルキメデスの大戦

監督:山崎貴 とても面白く観れた。こじんまりした話をこれだけ壮大に描いたのは凄い。序盤の大和の戦闘も頑張っていた。菅田将暉は除々に魅力的に見えて、実力がよく分かった。また柄本佑とのコンビもよし。 舘ひろしの山本五十六は若干軽いかなあ。設計書…

グリーンブック

監督:ピーター・ファレリー 現代版「ドライビングMissデイジー」といった感じ。人種差別を扱うにしても、あの作品と変わったのは、後ろが黒人、運転手側が白人になったこと。この辺もなんとなく配慮を感じる。ユーモアを交え、様々な差別にあいながらも、人…

パラサイト 半地下の家族

監督:ポン・ジュノ なるほど、これは韓国の万引き家族だ。序盤は「歓待」を思わせた。あっちほどカオスではなく、都合よく寄生していく展開に裏があるのかと思ったが、そこは何もなし。ただ違った方向でひっくり返す。これは韓国という国のお国柄によるもの…

地獄門

監督:衣笠貞之助 カンヌパルムドール受賞作。なのでお堅い映画かなと若干不安であったが、いやなかなかの映画であった。色彩鮮やかな美術や衣装がまず素晴らしい。その芸術性だけでなく、話も結構異色に感じた。サムライが人妻に惚れ執着する、この駄々っ子…

運び屋

監督:クリント・イーストウッド イーストウッド劇場。警察と麻薬組織の攻防みたいな映画かと思ったら、イーストウッド出ずっぱりで驚いた。この歳でこの佇まい、色気、彼がそこにいるだけで映画になる。人生の喜びと悲哀を見せてくれた。脚本ニック・シェン…

アイリッシュマン

監督:マーティン・スコセッシ デニーロ、パチーノ、ジョー・ペシ、ハーヴェイ・カイテル、そして巨匠スコセッシ。このレジェンドたちが同じ画面に映る、もうそれだけで満足な映画。マフィアとホッファの間で板挟みになる殺し屋をデニーロ。今回はむしろ引き…

ノクターナル・アニマルズ

監督:トム・フォード 芸術と暴力。原作はどういうのか知らないが、トム・フォードの美意識が反映されてるので恐らく原作とは異なったものになっているのだろう。ちょっとデヴィッド・リンチ的な風味が感じられた。それだけでなく劇中小説のこの緊張感の高さ…

ディザスター・アーティスト

監督:ジェームズ・フランコ 2003年のカルト映画「ザ・ルーム」、この映画の存在すら知らなかった。これはその制作過程と監督のトミー・ウィソーの物語。いやあこんな監督いたんだね。まさにエキセントリック。現代のエドウッドといったとこか。何度もNGを出…

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

監督:クエンティン・タランティーノ 手放しで絶賛ではなかった。タランティーノ節はいつも通り。無駄に長い会話、無駄に長いシーン、相変わらずだがそこまでハマれず。ただ美術関連はいい仕事。あの時代の再現ぶりは見事。ディカプリオもよかった。あとマー…

ひろしま

監督:関川秀雄 この映画の存在すら知らなかった。原爆投下の8年後にこんな映画が作られていたとは。観ていて悲しくなった。戦争、原爆の悲惨さを痛切に訴えている。再現ぶりがリアルで特に大勢の被害にあった女児たちが階段を下りて逃げるシーンが実際の映…

愛と宿命の泉 PART I /フロレット家のジャン

監督:クロード・ベリ とても優れた人間ドラマであり、大河ドラマ。都会と田舎、村八分、閉鎖社会などどの国でもありふれた話ではあるが、美しい映像と農村の過酷な生活、大きな軸である水の存在などとても力強く見応えのある作品になっている。特にウサギの…

ワンダー 君は太陽

監督:スティーヴン・チョボスキー 普通の子供映画ぐらいかなと思っていたら、とても温かみのある素敵な作品だった。人間の弱さ、もろさ、意地悪さも見せるが、それでも優しさを信じている。オギーだけに焦点を当てるのではなく、友人や姉や姉の友人と分散さ…

三大怪獣 地球最大の決戦

監督:本多猪四郎 観たことあるような無いような。書き忘れたのかなあ?。三大怪獣が出るハリウッド版「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」もうすぐ公開ということで観た。いやあこれは傑作だよ。主役はなんといってもキングギドラ。出現シーン、鳴き声、…

ウインド・リバー

監督:テイラー・シェリダン 監督は「ボーダーライン」「最後の追跡」の脚本家だそうだ。なるほどなんとなく同じ匂いがする。雪とネイティブアメリカンの組み合わせが、どこか西部劇を思わせ好き。特にトレイラーでの銃撃戦が最高。一触即発という言葉が似合…

万引き家族

監督:是枝裕和 この空気感、是枝映画である。評判だのカンヌだのでいろいろハードル上がってしまったのは残念だが、それでも高いレベルに達してるとは思う。まさに家族映画の是枝といった感じで、現代の社会問題も多く取り入れている。だが現実味の薄さ、詰…

インクレディブル・ファミリー

監督:ブラッド・バード 素晴らしい。多彩なアクションとアイデアの数々。スーパーヒーローの特殊能力を活かしたストーリー展開など、実に面白く巧み。イラスティガールの活躍が中心なのも、こんなとこでも女性の時代を感じさせる。あと赤ちゃん大活躍。まあ…

傷物語

監督:尾石達也 〈I 鉄血篇〉〈II 熱血篇〉〈III 冷血篇〉の総評価。原作の西尾維新は別に好きじゃない。「化物語」は少しだけ観たことあるが苦手だった。なのでこの作品は乗り気ではなかったが、アレ面白いぞコレ。このシリーズ詳しくないが、単品として非…

哀しみのベラドンナ

監督:山本暎一 こりゃ賛否両論あるね。70年代だからこそできた挑戦であり、その時代の空気感がよく出てる。とにかくサイケデリックだ。このぶっ飛び具合は完全にいっちゃってる。虫プロだからか、ちょっと手塚治虫の雰囲気も感じる。アニメのような紙芝居…

アンブレイカブル

監督:M・ナイト・シャマラン 再見。「ミスター・ガラス」公開ということで復習のために久しぶりに観てみた。いやあ驚いた。あれ?こんな傑作だったっけ。公開当時は普通ぐらいの印象だったけど、改めて観ると滅茶苦茶深いよコレ。ヒーローの誕生とその誕生…

On Your Mark

監督:宮崎駿 7分弱の短編アニメ。チャゲアスのプロモーションフィルム。90年代だからこそできたコラボ。まだ宮崎駿がこういう遊びができた時代。ようやく観た。当然と言ってはなんだが素晴らしい。短くてもジブリのアクション、作画、デザインが今観ても…

KUBO/クボ 二本の弦の秘密

監督:トラヴィス・ナイト素晴らしい。日本愛も感じられた。ストップモーション・アニメとは思えないぐらい動きの滑らかさ。サルとクワガタも魅力的なキャラクターだったし、折り紙などいろいろなアイデアに溢れた演出、そして大冒険ととにかくよく出来た良…

シェイプ・オブ・ウォーター

監督:ギレルモ・デル・トロ異形同士の愛。ようはマイノリティだの多用性だのの映画。この手の多様性万歳の昨今の映画事情は好きではないが、まあデルトロの異形への愛を描き続けた、その心意気には評価したい。サリー・ホーキンスもよかったが、リチャード…

スター・ウォーズ/最後のジェダイ

監督:ライアン・ジョンソンこれぞ大作。これぞスターウォーズ。「ローグ・ワン」つまんなかったから、あまり期待してなかったんだけど、意外によかった。キャラを散りばめ、それぞれに試練やミッションを与え、常に山場ありでとてもしっかりとしたエンター…

ありがとう、トニ・エルドマン

監督:マーレン・アデ終わってみれば、父と娘の掛け替えのない日々。まあそこに至るまでは迷惑以外の何物でもないんだけど。まともだった父が突如トニ・エルドマンとして神出鬼没に現れる。恥ずかしくて父と言えず困惑する娘。この辺までは面白かったが、中…

セールスマン

監督:アスガー・ファルハディ中盤までは普通かなぐらいだったのが、終盤急展開する。アスガー・ファルハディはとてもインテリな感じがする。そしてサスペンス作りがいつもながら巧妙で、突然思わぬところからパンチを繰り出す。終盤主人公はいろいろな選択…