★★★

いとはん物語

監督:伊藤大輔 いとはんとは関西地方でお嬢さんの意味。京マチ子がブスメイクで頑張る。ブスが振られるのはある種当たり前。しかしこれは映画である。主役のブスが男と結ばれてハッピーエンド、そうなると思ったら随分と残酷でびっくり。50年代、この時代…

チワワちゃん

監督:二宮健 日本版「スプリング・ブレイカーズ」と呼びたい。これ結構好きかも。パリピたちの生態。こういうリア充たち基本嫌いだが、どこか青春の危うさが潜んでいて、チワワの儚さが哀しくどこか美しい。とにかくひたすら突っ走る彼らは下らなくもあり、…

日日是好日

監督:大森立嗣 もっと期待したんだけど、そこまですごくはなかったかな。お茶を通して人生の喜びを見つけていく話。就職とか結婚とかなんか先を越される不安みたいなものはちょっと共感できる。お茶をフェリーニの「道」に例えるのはいい。毎回繰り返される…

人魚の眠る家

監督:堤幸彦 原作東野圭吾。東野圭吾映画としてはいい部類に入るのかな。我が子が脳死になったらというテーマで、脳死の在り方を考える。でもやはりここに正解はない。奇跡を信じる気持ちも分かるし、死を受け入れる気持ちも分かる。実際当事者にならない限…

太陽の塔

監督:関根光才 岡本太郎が1970年の大阪万博で制作した太陽の塔にまつわるドキュメンタリー。多角的に太陽の塔を考察し、かつ岡本太郎や芸術や日本の歴史、資本主義、原発など幅広く見つめ、最終的には日本とは日本人とはに迫る。なんか太陽の塔から随分と飛…

チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛

監督:ジャスティン・チャドウィック チューリップバブルに沸いたオランダ。美しいものは人を狂わしそして儚い。まあチューリップは時代の背景部分であり、実際は宮廷物のような騙し合いの不倫劇。話自体はそこそこ面白いんだけど、正直キャストの魅力が弱い…

運命は踊る

監督:サミュエル・マオズ いやあ不思議な作品。息子の戦死の誤報はよかったのだが、そこから話は息子のいる国境近くの検問所に飛び、そこでの生活とは戦争とは程遠いもので、そのダラダラした展開にやや退屈さを感じた。しかしそこで誤って車の若者たちを皆…

悪党に粛清を

監督:クリスチャン・レヴリング デンマーク産の西部劇。やはりどこか米とかマカロニとかとは違う空気。シンプルな復讐劇で、それでいい。無駄がなく単純なのはいいのだが、いまひとつ盛り上がりに欠く。ジェフリー・ディーン・モーガンの悪役はまあいいのだ…

ウォーターボーイズ

監督:矢口史靖 これ観たことなかったな。男のシンクロにイマイチ興味が示せず敬遠していたが、矢口映画と知って観ることにした。相変わらずこの監督はあまり上手くない。青春としてもコメディとしても。平均点ぐらいで突き抜けた面白さがなかった。しかしで…

ガンジスに還る

監督:シュバシシュ・ブティアニ インドの宗教観はよく分からないが、ガンジス川で死を迎えようとする父と息子の2週間をゆったりした雰囲気とユーモアを交えながら描く。正直特に大きなことは起きない。それなのになぜか安らぎみたいなものを感じた。ガンジ…

触手

監督:アマト・エスカランテ 最初の方は、この映画はなんなのか、どこに向かっているのかさっぱり分からなかったが、一応SFってことなのかな。なんか安いエロアニメみたいな気がしないでもないが、奇妙な味があって意外と悪くない。タコの快楽に溺れていく…

夜を探がせ

監督:松林宗恵 石原慎太郎原作。モノクロでフィルムノワール調な感じは好き。探偵ではないが探偵映画のようで、戦争時に起きた事件の謎の真相を追う。鶴田浩二もまあかっこいいし、白川由美が美しくて、この手の映画のムードを盛り上げる。真相はある意味あ…

1987、ある闘いの真実

監督:チャン・ジュナン 実録映画として面白い。大学生拷問致死事件をめぐる、そこに関わる警察、検察、メディアなど様々な人達の群像劇。「タクシー運転手」観てたから、80年代はかなり物騒な時代だったのは知っている。でも変わらないね民族性は。隠蔽体…

判決、ふたつの希望

監督:ジアド・ドゥエイリ 個人と個人のささいな衝突が、国中を巻き込んだ法廷闘争に。とはいえ個人といっても人種、宗教が違う。すると問題はより複雑になり、論点がすり替わっていく。こういうのはどこの国でも起こりえる問題なのかもしれない。当事者は次…

ジュリアン

監督:グザヴィエ・ルグラン DV映画。意外によかった。確かに最初から不穏な空気はあるが、除々に父親のイライラが伝わってきて、こっちも彼ら家族同様ヒリヒリし出す。しかし親の離婚に巻き込まれる子供がかわいそうだ。定期的に父親に合わなきゃいけない…

生きてるだけで、愛。

監督:関根光才 なんかひりひりする。こういう女は嫌だが、ちょっと分からないでもない部分はある。他人に見透かされたくないという気持ちだ。でもそういうのを克服するのは結局仕事しかないのかなとも思う。他人との関わりしかないのだ。自分には関係ないと…

クワイエット・プレイス

監督:ジョン・クラシンスキー モンスター映画としては優秀。設定自体はさほど新しくはない。極端な話、ゾンビ映画と大して変わらない。でも見せ方とか盛り上げ方は巧い。キャラの配置やテンポよく続く波状攻撃など結構研究や工夫が見られ、この緊張感の連続…

アメリカン・ソルジャー

監督:ジェイソン・ホール 戦争映画かと思ったら、帰還兵の話だった。どっかで観たことあるようなものではあるが、意外としっかりした内容だった。戦争は行って倒して終わりではない。帰ってきてからも終わらない人がいる。アメリカにはこの問題がずっとつき…

眠狂四郎無頼控 魔性の肌

監督:池広一夫 シリーズ第9作。現時点シリーズ最高作。これは素晴らしい。まず前作はややこしかったが、シンプルな話に戻したのが正解。マリア像を運ぶ旅とそれを盗もうとする黒指党との闘い。黒指党のあの手この手のバリエーション豊富な刺客たちがいい。…

輝ける人生

監督:リチャード・ロンクレイン おばさんの恋。意地悪おばさんのイメージしかないイメルダ・スタウントンがこういう恋愛をやるなんて。まあでも夫に裏切られたけど、結果的にはこっちの人生の方が素晴らしかったって話。疎遠だった姉との交流や新たな自分の…

君も出世ができる

監督:須川栄三 和製ミュージカル。60年代にこんな陽気なミュージカルがあったなんて。まあ話はどうってことない。ただミュージカルシーンがいい。いや歌詞がいいというべきか。なんか滅茶苦茶なパワーがある。中盤のオフィスでの「アメリカでは」がすごい…

テルマ

監督:ヨアキム・トリアー いじめのない「キャリー」みたいなもんか。少女と少女の周りで何かが起きている。じわじわと不穏な空気が漂うが、一向に分からない。科学的に頼るも宗教に頼るも、その存在は分からない。不思議な力を背負わされた少女のとても可哀…

スターリンの葬送狂騒曲

監督:アーマンド・イアヌッチ ロシアでなくてアメリカ映画。最初英語劇とスティーヴ・ブシェミに違和感を感じたが、これコメディだと分かり納得した。これはロシアでは作れないわな。スターリンを小馬鹿にして茶化している。前半は徹底的にふざけていて笑え…

フジコ・ヘミングの時間

監督:小松莊一良 フジコ・ヘミングのツアーを追ったドキュメンタリー。80代なのに驚き。もうそんな歳なのか。だけど世界中で精力的な活動は立派。彼女の人生にふれ、もっと頑固なイメージあったけど、そんなことなかった。遅咲きだし、ハーフだし、苦労した…

眠狂四郎 魔性剣

監督:安田公義 シリーズ第6作。今のところシリーズ一番の出来。このシリーズ、話が複雑なのが難だが、今作は非常に分かりやすい。シンプルにしたことが勝因。冒頭から面白く、狂四郎がある女のプライドを傷つけ、自殺。その贖罪として女と城主の隠し子を連…

ゲット・アウト

監督:ジョーダン・ピール ジョーダン・ピール監督デビュー作。大絶賛されたが、そこまで凄くはなかったかな。ホラー映画って知ってたから、展開自体に驚きはなかった。ただ奇妙な味はあったし、得体の知れない空気は作り出せていた。あとどこかユーモラスな…

名もなく貧しく美しく

監督:松山善三 素晴らしい映画だ。戦後の貧しい時代の聾唖者のラブストーリー。といってもそんな甘ったるいものではなく、とても厳しい話。ただでさえ生活困難な時代で、聾唖の夫婦といったら、普通に生きるのだけでも難しい。そこに次々と困難に襲われる。…

流れる星は生きている

監督:小石栄一 満州から引き揚げた人達の話。引き揚げた後でも生活は過酷。周囲は差別的な部分もある。それでも強く生き、助けあい、乗り切る母の力がここにある。子供たちも健気だ。母を思い、引き取られたくないから靴磨きの仕事をするという次男。それを…

志乃ちゃんは自分の名前が言えない

監督:湯浅弘章 なんか泣けた。高校生にとって高校は世界の中心であり、そこで何事もなく生きていくのはとても大変だろう。特に吃音の人間にとってはとてもハードルが高く、彼女はただ普通の生活を求めた。そして彼女は親友に出会えた。音楽に出会えた。自分…

特捜部Q カルテ番号64

監督:クリストファー・ボー シリーズ第4作。北欧の移民問題の深刻さを物語っている。移民問題は理解できるが、ここまで来るとやりすぎだ。狂っている。移民者に不妊手術という結構踏み込んだ内容。こういう被害者が当時たくさんいたというから酷い話である…