2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

オールド・ジョイ

監督:ケリー・ライカート 男二人の旅。それだけ。ただそれでも見入ってしまう瞬間はある。二人の関係がどこか掴み所がない。アメリカの温泉というのは珍しいのではないか。あまり見ない光景。温泉のシーンでここで何かが起きるのかと思ったけど何もなかった…

ソーローなんてくだらない

監督:吉田浩太 芹澤興人はあまり好きではなかった。彼は個性が強すぎるからだ。しかし彼の作品を最近よく目にして段々ハマってきた。嫌いだけど好きみたいな変な感じだ。さてこの作品だがこれも芹澤興人の映画だった。売れない役者の悲哀みたいなものが漂っ…

バービー

監督:グレタ・ガーウィグ 最初は楽しかった。バービーの作り込まれた世界観と人間界とのギャップ等、下らなさやそれなりのメッセージ性も好意的に受け止めたが、それが慣れてくると徐々に退屈になっていった。そもそもこれは一体どういうメッセージなんだ。…

理想郷

監督:ロドリゴ・ソロゴイェン 近隣トラブル。多かれ少なかれ誰にでも起こりうる。田舎と都会、スペインとフランスと複合的な差別も絡まり、この手の陰湿な嫌がらせは結構こたえるよな。隣人の兄弟が貧困やら嫁いないやらでこちらもいろいろと溜まっているも…

鬼ガール!!

監督:瀧川元気 大阪の奥河内が舞台のご当地ムービー。鬼族の末裔が存在しているという設定がいい。鬼バレしないように悪戦苦闘する女子高生の青春。設定の面白さで前半は楽しかったが、後半の映画制作がイマイチだったかな。劇中の話と自身が重なり終盤の告…

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング

監督:クリストファー・マッカリー シリーズ第7弾。二部作の一作目。近年のシリーズの中では一番の出来。ザ・エンターテイメント。全編クライマックスのアクションの波状攻撃がすごい。スパイvsAIの戦い。ついにAIに手を出してしまったか。ヘンリー・…

ウェンディ&ルーシー

監督:ケリー・ライカート 初ケリー・ライカート。これがライカートか。いかにもインディーズって感じの作風。このドライな映像や少し投げやりな感じとか。ほぼ犬のルーシーを探す旅。アメリカのリアルな田舎の風景がある。人間はろくでもないが、犬だけは健…

放課後ソーダ日和

監督:枝優花 女子高生とクリームソーダ。なんでもない放課後。なんでもない日常。でも女子高生であるというその瞬間が特別であり愛おしい。そんな女子高生の3人の友情と儚さ、そして将来の不安が綴られていた。森田想はなんか最近よく見る気がする。なんか…

笑いのカイブツ

監督:滝本憲吾 映画としては面白い部分もあるのだが、いかんせん主人公に共感できない。ツチヤタカユキなる作家の自伝ということだが、自伝書くほどの人物なのかコレ。まあエキセントリックではあるようだが、大した実績もないのにまるで自分は笑いの天才の…

鉄道運転士の花束

監督:ミロシュ・ラドヴィッチ のどかなセルビアの田舎町がいい。なんか平和な風景だ。父と息子の話。といっても本当の子ではなく、幼い頃線路で歩いていたのを拾った少年だ。成長して息子も運転士になる。通過儀礼として誰かをひき殺すってのはブラックすぎ…

駒田蒸留所へようこそ

監督:吉原正行 いい映画だ。映画の世界に入り込めた。お仕事アニメの第一人者ともいえるP.A.WORKSだけに安定の出来。ウィスキー作りについて学べるし、仕事の大変さだけでなく人間としての成長もしっかり描いていて気持ちのいい作品であった。火事の時は思…

犬猿

監督:吉田恵輔 まさに犬猿の仲。兄弟と姉妹の4人が絡み合う人間模様。まあ嫉妬したり時には憎み合い兄弟なんてそんなもん。いい時期もあれば悪い時期もある。近いからこそ嫌なものも見えてくる。収穫はニッチェの江上敬子。彼女は素晴らしい。こういう小太…

パトリック

監督:リチャード・フランクリン 植物人間で寝たきりのパトリックがなぜか超能力を身につけるという映画。目開けっ放しで寝たきり演技というキャラはまあまあ斬新。このパトリックがマイケルシャノンみたいで結構個性的な顔でインパクトあり。ホラーとしては…

みらいの婚活

監督:上田慎一郎 ネットニュースで見かけたので観ることに。スマホ用の縦型画面の約5分半の短編映画。今こんなことやっているのね。短い時間ながらいろいろと仕掛けを用意し、マッチングアプリの未来を描き上田慎一郎らしいユーモアやシニカルさがあった。…

夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく

監督:酒井麻衣 いわゆる少女漫画のような映画ではあるが好感が持てた。これはコロナ禍のマスクから着想を得た話だと思った。マスクをやりすぎて取りづらい現代を映していると思った。しかしこの小説はコロナ以前と知り、なんかすごい先見性を感じた。主演の…

ユリ子のアロマ

監督:吉田浩太 匂いフェチの女と思春期男子。どうせならもっと変態性がほしかったが、そこまで踏み込むわけでもなく中途半端で終了。14年前か。江口のりこも染谷将太も若い。江口の下着姿とかなんか貴重かも。原紗央莉懐かしい。。。

母という名の女

監督:ミシェル・フランコ まあ毒親ってことなんだろうけど、この母親は一体なにがしたいのか。やってることが常軌を逸している。自分の娘にどこか女として対抗しようとしているのか。そして娘の旦那もよく分からん男である。娘が最初から母親と関わりたくな…

哀れなるものたち

監督:ヨルゴス・ランティモス フランケンシュタインの成長。体は大人、脳は子どもの女性が旅を通じて精神的に大人になっていく。エマ・ストーンが体を張った熱演。本当に一人の赤子が成長する過程を見るようで凄い。ただ映画はおぞましい。セックス、傷跡、…

ヴィーガンズ・ハム

監督:ファブリス・エブエ ヴィーガンズ・ハムって何かと思ったら人肉かい。肉屋夫婦がヴィーガンの人間を殺してしまい、その肉を売ったら美味しくて大ヒットしたというブラックコメディ。いろいろとモラルを無視したヤバい映画ではあるが、まあコメディなの…

もみの家

監督:坂本欣弘 当たり前のように学校に行っていたけど、そこになじめない人間もいる。結局学生時代って友達なのかなと思う。ひとりでもいると耐えれるかもしれないが、ひとりもいないとやはり厳しいのかな。話し相手がいない学校生活はきついと思う。不登校…

エッシャー通りの赤いポスト

監督:園子温 園子温の原点回帰を見た。ワークショップだったり、無名役者を大量に使ってやりたい放題に暴れている。良くも悪くも過剰でパワフル。初期の無鉄砲さを感じた。ただオーディションが無駄に長い。終盤の撮影も長くこれで時間が長くなった。テーマ…

マリア狂騒曲

監督:井土紀州 元カノ殺した男への復讐。井土紀州だから観た。死んだ元カノが幽霊で出たり、変な女マリアと共闘したりと話は割と面白かった。ただ吉岡睦雄がクセが強い。彼が出てるとどうしてもふざけた感じになってしまう。でもそのスルメみたいな個性が魅…

その消失、

監督:狩野比呂 中盤まではあまりよろしくない。演出も演技もどこか素人臭い。ただ終盤からこの映画のやりたいことが見えてきて多少面白くはなった。やりようによってはもう少し面白くなった気はするが、やはり前半が足を引っ張っている。女優陣はいいけど男…

ショッカー

監督:ウェス・クレイヴン 80年代、そしてウェス・クレイヴンらしいホラー。思ったほど面白くなかったけど、設定とかは嫌いじゃない。次々に電波になって人に乗り移ったり、電波になってテレビの中に入り込んだりとアイデア自体は悪くないのだが、どこか滑…

デモンズ

監督:ランベルト・バーヴァ 監督はマリオ・バーヴァの息子で脚本にダリオ・アルジェントとなんか濃厚。典型的な80年代のホラー映画。映画館を舞台にしたゾンビ映画で、血がドバドバ内蔵ぐちゃぐちゃなやつ。ひたすら残虐シーン一辺倒で、もはや内容はない…

ガラスの花と壊す世界

監督:石浜真史 アンチウィルスを擬人化して萌え化したアニメ。「マトリックス」みたいな感じか。アイデア自体は面白いと思う。人類がAIに突き進む終末的な未来と衰退など、ありがちな設定ではあるがよく出来ていると思う。1時間強と中編なので観やすいけ…

Sexual Drive

監督:吉田浩太 「納豆」「麻婆豆腐」「背油大蒜増々」の3つのオムニバス。一番好きなのは「麻婆豆腐」。全体的にまあまあな短編なんだけど、全てに出てる芹澤興人の変態キャラが面白く、奇妙でシュールな笑いがクセになる。それなりに面白くなったのは彼の…

ピンカートンに会いにいく

監督:坂下雄一郎 売れない元アイドルグループ“ピンカートン”がアラフォー女子となり、全員集まって再結成をめざす。哀しく痛々しいけど、それでもやり残したことがあったのだろう。売れなかったアイドルたちの応援歌。あまり再結成までの葛藤がなく、結構あ…

At the terrace テラスにて

監督:山内ケンジ 「おとなの事情」の二番煎じかと思ったら同じ時期に作っていた。あっち観てなかったらもっと楽しめたのになあ。山内ケンジは好きだけど、これはそこまでハマらなかった。最初は確かに面白い。独特な空間を作り出し奇妙でシュールな会話劇は…

渇きと偽り

監督:ロバート・コノリー オーストラリアの乾燥地帯という舞台がいい。この干上がった土地が主役といってもいい。田舎に戻ってきた刑事が旧友の自殺事件を追う。この事件と自分たちの過去の事件が交錯する構成になっている。多少ダラダラとした展開ではある…