哀れなるものたち

監督:ヨルゴス・ランティモス

フランケンシュタインの成長。体は大人、脳は子どもの女性が旅を通じて精神的に大人になっていく。エマ・ストーンが体を張った熱演。本当に一人の赤子が成長する過程を見るようで凄い。ただ映画はおぞましい。セックス、傷跡、裸など生々しさはクローネンバーグ映画のようだった。まあクローネンバーグ好きだけど。終盤までは嫌悪感が強かったが、最後ある男の脳を入れ替えるその鬼畜ぶりは良かった。ラストの吠えるシーンは「籠の中の乙女」を思い出し、ああ紛れもなくランティモス映画だなあと実感した。