2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

化石の森

監督:篠田正浩 原作石原慎太郎。70年代の空気やショーケンの魅力で、なんか変な映画になっているが、やってることは短絡的な殺人。ただ殺人よりも、その後のこじれた愛が破滅へ向かう。全体的に安いドラマではあるが、時代性でそれなりに観れるものになっ…

ビリー・リンの永遠の一日

監督:アン・リー イラク戦争の一時帰還兵の話。うーん平凡。話がそもそも映画化するほどの内容でない。これを英雄と呼ぶのも疑問。戦争では割とよくあることでは。こういうイベントに駆り出されるのは、いかにもアメリカ。英雄のはずなのに、スタッフとけん…

花筐/HANAGATAMI

監督:大林宣彦 追悼大林宣彦。いやあ大林宣彦凄かった。何も変わってなかった。デビュー作「HOUSE ハウス」から全く変わらないスタイル。どこかちゃっちく安っぽい。今の時代、技術も発達したのに、いつまでも80年代のような撮影や編集。ここまで自…

memo

監督:佐藤二朗 佐藤二朗の初監督作。自身の強迫性障害の体験があるからこそ、この映画を自分で監督したいと思ったのだろう。その苦労を時に可笑しく、佐藤二朗らしいユーモアで見せる。キャラが変な人ばかりで、特にあのウザイ先生のウザイギャグ連発も、あ…

愛の亡霊

監督:大島渚 昔観たことあったような、ないような。なんか似た様な話は沢山あるので、分からん。溝口とか今村昌平辺りにありそうな映画。日本の昔の田舎での不倫と殺人。死んだ夫が亡霊として甦る。井戸というのは、「リング」なんかもそうだが、やはりホラ…

SPINNING KITE スピニング カイト

監督:加瀬聡 中村倫也の映画初主演作。バンドマンの青春。といってもそんな綺麗なものではなく、木更津でプロを目指す訳でもなく、就職するでもなく、なんとなくダラダラと続けているメンバー4人の話。映像が安っぽく、最初は乗れなかったが、除々にマシに…

ゴンドラ

監督:伊藤智生 なんかATGの映画みたい。不思議な味わい。80年代の空気もいい。カルト映画と言われるのも分かる。ゴンドラ、初潮、小鳥など印象的なメタファーを散りばめ、揺れ動く不安定な感情や大人への成長を表現。少女の裸を普通に見せるのも80年…

スティルライフオブメモリーズ

監督:矢崎仁司 まあ思ったほど悪くなかったけど、結局この映画は何が言いたいのだろうか。まあアート系の作品なので、意味よりも感性みたいなことだろうが。監督はフランスの写真家マッケローニの写真集からインスパイアされたそうだ。一人の女性の性器100…

初恋 ~お父さん、チビがいなくなりました

監督:小林聖太郎 まあ悪くはない。非常に地味な映画ではあるが、古風な味はある。熟年離婚の危機といっても、そんな重たいものでなく、軽い感じのもの。結局お互い深く愛し合っているわけだが、そうはいっても藤竜也のキャラにそれほど愛は感じない。もう少…

モーガン夫人の秘密

監督:ジェームズ・ケント 不倫もの。終戦後、敵国の相手と恋に落ちる。まあありがちな設定ではある。亡き子供を言い訳にしてるが、結局顔なのかなあなんて意地悪な見方も。憎しみが愛に変わり、それでは余りに旦那が不憫である。これで終わったら、最低映画…

レゴ(R)ムービー2

監督:マイク・ミッチェル 前作は余り好きじゃないので、前作よりはよかったと思う。前半はアメリカンなノリに冷ややかではあったが、後半は実写部分と融合して、ストーリーもヒネリが効いていた。ただ若干「トイストーリー」と被るような気はするが。よく出…

長いお別れ

監督:中野量太 映画としては若干作為的な空気を感じた。リアルさよりも、どこか作られた不自然さを覚えた。まあでも老いや痴呆、介護など、目を背きたくなる現実は、いつかはやってくる。介護をする側もされる側もいろいろと考えずにはいられない。どこか希…

新選組

監督:沢島忠 三船の新撰組。そんなに新撰組ファンじゃないので、詳しくないが、それなりに分かりやすく、そして豪快に描いていた。なりよりメンツが凄い。小林桂樹、三国連太郎、中村錦之助、北大路欣也等々濃い。新撰組の掟を破る奴には、容赦なく切腹とか…

フラグタイム

監督:佐藤卓哉 同監督「あさがおと加瀬さん。」同様レズ物。そこに時間を止める能力が加わった感じ。人付き合いが苦手な気持ちも分かるし、周りに好かれたいという感情も分かる。多感な時期、悩み苦しみ成長する。美少女でもコンプレックスがあるんだね。あ…

アルキメデスの大戦

監督:山崎貴 とても面白く観れた。こじんまりした話をこれだけ壮大に描いたのは凄い。序盤の大和の戦闘も頑張っていた。菅田将暉は除々に魅力的に見えて、実力がよく分かった。また柄本佑とのコンビもよし。 舘ひろしの山本五十六は若干軽いかなあ。設計書…

バースデー・ワンダーランド

監督:原恵一 評判悪かったので、期待してなかったからか、そんなに悪くはなかった。ただ原恵一でこれだと、ちょっと残念。ファンタジーの世界もありきたりすぎて、新鮮味がなかった。作品としての個性が足りない。そしてあまり冒険した感がない。絶対的悪が…

まく子

監督:鶴岡慧子 まあ悪くはないけど、ジュブナイル系としての瑞々しさを獲得してるとは言い難い。田舎に風変わりな少女というのはいいけど、そこまで魅力的なキャラになってない。トンデモ展開は嫌いじゃないけど、余り上手くいったとは思えない。もう少し二…

超能力だよ全員集合!!

監督:渡辺祐介 追悼志村けん。「全員集合!」シリーズ13作目。ドリフ映画は初めて観たが、13作目から観たのは、この作品から志村けんが参加したから。まだ下っ端時代なので、台詞はほとんどない。基本、いかりや長介と加藤茶がメイン。記憶喪失の加藤の…

悪魔は見ていた

監督:キム・ソンギ あれ?どっかで観たことあるような感じ。コレ「P2」のリメイクか。でも調べたけど、そういう記述はないなあ。ただし終盤はオリジナル。話が強引で、ストーカーとか盗撮とか韓国らしい展開。この辺の人間の気持ち悪さ、恐さは韓国独特だ…

第三夫人と髪飾り

監督:アッシュ・メイフェア ベトナム映画。一夫多妻制だった頃のベトナム。監督の曾祖母から聞いた話をベースにしているらしい。女性の尊厳だけでなく、一夫多妻の制度の狭い環境の中で起こる愛の形など、複雑な関係を静かな映像で語る。どことなくトラン・…

チャーリー・セズ/マンソンの女たち

監督:メアリー・ハロン チャールズ・マンソン率いるカルト集団のマンソンガールに焦点を当てた作品。カルト集団が作られる、そういう時代だったのだろう。オウムも然り。今ならインターネットとか情報が簡単に手に入るけど、当時はそういうのないからねえ。…

終わった人

監督:中田秀夫 悪くはない。楽しく観れたんだけど、なんかあまり深みがない。もう少ししみじみさせてほしかった。誰でも、この年齢になれば身につまされるものがあるだろう。でも中田には、あまり向いてる題材ではなかったかな。終わった割には、結構いろい…

パンク侍、斬られて候

監督:石井岳龍 最初は全く乗れず、こりゃダメだと思ったけど、次第にハマってくる不思議。どんどんカオスになっていき、このバカさ嫌いじゃない。もはや綾野剛が主役なのか分からないぐらい、終盤のアホと猿の戦いの壊れっぷりが凄い。だって人間が爆発して…

泣くな赤鬼

監督:兼重淳 原作重松清。短編小説だからか、作品としてのボリュームが薄い。悪い作品ではないけど、映画というよりはテレビ向きぐらいな内容。高校野球の先生と元教え子という設定はいいけど、結局病気物に落ち着いてしまうのは、少々安易というか、ありが…

カメラを止めるな!リモート大作戦!

監督:上田慎一郎 まさに今の映画。この時期だからこその作品。振り返って、あの頃大変だったなあと思い返すだろう。困難を逆手に取るのは上田の真骨頂。きちんとアイデアもあったし、何より愛が感じられた。映画に対して、エンターテイメントに対して、だか…

リヴァプール、最後の恋

監督:ポール・マクギガン 往年のハリウッド女優グロリア・グレアムの伝記。晩年の彼女の歳の差ラブストーリー。アネット・ベニングとジェイミー・ベルのカップルに無理ありすぎだと思ったが、実話ならしょうがない。J・ベルが「リトル・ダンサー」の頃、ベ…

ダンスウィズミー

監督:矢口史靖 意外と言っちゃなんだが、結構気に入った。日本語とミュージカルって相性悪いけど、最初は確かに違和感を感じた。だが慣れてくると、そこまで悪くない。なにより笑顔になれた。これがデカイ。ロードムービーとしてもありがちな展開だが、安定…

ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊

監督:ダニエル・ファランズ シャロン・テート殺害までの数日間を描く。「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」の先に観ておきたかった。まあ映画としては普通かな。「ワンス~」同様、この選択をしてれば的なものがあり、同時期に作られたのに、…

退屈な日々にさようならを

監督:今泉力哉 うーん悪くはないんだよ。いつもの今泉節は炸裂してるし、巧みな群像劇として面白さはある。だけど、なんかダラダラと長いし、双子の設定がそれほど機能していない。不条理的なシーンも、無理に奇抜にしてるだけのような。登場人物をそこまで…

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

監督:マイケル・ドハティ 話が整理されてなく、結構滅茶苦茶。でも基本ゴジラ映画ってそんなもんだから、それでもいいのだが、イマイチ納得いかない。結局予告編の興奮を越えられなかった。終盤の怪獣同士の対決は熱かったが、キングギドラに思ったほど感動…