みかんの丘

監督:ザザ・ウルシャゼ

今日も世界のどこかで戦争が起きている。この映画の背景もよく分からない。旧ソ連ジョージアグルジア)もよく知らない。でも敵対する2人の負傷兵がひとつの屋根の下で、中立な主人公が看護することになり、そこから戦争の虚しさをあぶり出す。味方に殺されそうになり、敵視してた男に救われる皮肉なラスト。とてもシンプルで、舞台もほぼ一軒家の周辺で起こる話。それでも静かながら強烈なメッセージ性は伝わった。最後の墓を掘るシーンの主人公の言った一言に全てが集約されている。人間皆いっしょなんだと。いい映画だった。