明日、君がいない

監督:ムラーリ・K・タルリ

ガス・ヴァン・サントに似たような映画があったが、あれは余り憶えていないが、こっちの方がいいような気がする。10代の若者たちの悩みが、ある一日を通して除々に浮き彫りになっていくという技術的にもよくできた脚本。交差する人間関係、時間軸をずらした編集などデビュー作ながら退屈しないで見せるテクニックもある。学校という閉鎖された社会のなかで生き抜くために皆、強がり、自分という役を演じている。弱みを見せれば、たちまち差別され居場所がなくなるからだ。今を必死で生きている若者たちの姿を、ストレートに感じることができた中々の良作。