上海から来た女

監督:オーソン・ウェルズ

オーソン・ウェルズの俳優としての存在感と監督としての剛腕ぶりが表れた作品。ただ今観るとミステリーとしての驚きはあまりない。それと話の展開が大雑把というかいい加減というかちょっと雑(まあ昔の映画なんてみんなそうだが)。それでもモノクロ映像、サスペンス、魔性の女とフィルムノワールの味は十分に楽しめた。有名なラストの遊園地の鏡の家のシーンは、今観ればこんなもんか程度だが、当時としては驚きがあったのだろう。