ロッキー・ザ・ファイナル

監督:シルヴェスター・スタローン

現代劇だが70年代の映画を観ているような古臭さがあり、この時代遅れ感がロッキーのキャラクターと重なり、味があって、監督としてのスタローンはなかなかやるなと思った。ただ終盤の試合のシーンはカメラワークなど単調で、一番盛り上がるはずが逆に失速してしまったような気がするが、この映画の魅力は前半にある。この街一帯がどこか時代に取り残されてしまったような風景の中、亡き妻や息子、腐れ縁がいつまでも続く友人たちの話が不器用に綴られ、ロッキー=スタローンの一面を垣間見れた気がした。