母さんがどんなに僕を嫌いでも

監督:御法川修

母への愛は理解できる。それでも母を愛したいと思う気持ちは分かるけど、この映画にはイマイチ共感ができなかった。辛い経験をしてきたからこそ、人に優しくなれるんだろう。だけどそこまですり寄るのはどうなのよ。虐待をされた人ほど虐待をするという事実。自分ならこの母を愛せるだろうか。。。

カプリス

監督:エマニュエル・ムレ

ある意味ストーカー映画。コメディ寄りだからそういう風には見えないけど。こういう女は性質が悪いよな。三角関係のような四角関係のような複雑な様相を呈するが、最後は皆元サヤに戻った。風のように現れ、風のように消えたカプリスに、最後は不思議な余韻を残した。

夜霧よ今夜も有難う

監督:江崎実生

日本版「カサブランカ」。その謳い文句にあまり観る気が起きなかったが、予想以上によかった。もうこういう映画は日本では二度と作られることはないだろう。そういう意味でも貴重。クサイ映画というイメージしかなかったが、一周回っていや二周ぐらい回って、それが味わいとなって価値が出てきた。曲も有名だが、このタイトルが秀逸である。裕次郎ファンではないが、彼はかっこよかった。このムードに酔いしれた。

ニューヨーク 冬物語

監督:アキヴァ・ゴールズマン

ファンタジーだけど最後まで世界観に乗れなかった。時空を超えた愛とか白馬とかなんか綺麗な感じに作ってるが、中身は結構スカスカ。監督は「ビューティフル・マインド」の脚本家だからラッセル・クロウジェニファー・コネリーか。ウィル・スミスはわざわざそこで使う必要あったの?。。。

モンスター・パニック

監督:バーバラ・ピータース

いかにもな安いB級映画。でもそれなりに魅力はある。内容自体は薄いけど、モンスターの造形は結構いい。描写もグロくていい。ラストはテレビシリーズの「V」を思い出した。。。

アイリッシュマン

監督:マーティン・スコセッシ

デニーロ、パチーノ、ジョー・ペシハーヴェイ・カイテル、そして巨匠スコセッシ。このレジェンドたちが同じ画面に映る、もうそれだけで満足な映画。マフィアとホッファの間で板挟みになる殺し屋をデニーロ。今回はむしろ引き立て役に回った感じ。パチーノのハイテンションはいつもの通り。ホッファというカリスマにパチーノは強烈に迫る。そして出色はペシ。いつもの怒鳴り散らす狂犬が鳴りを潜め、静かな凄みで滅茶苦茶よかった。初共演のパチーノとペシの会話シーンも痺れた。お得意のギャング映画だけど、スコセッシの衰えぬパワーには恐れ入った。ただちょっとだけ不満もある。ホッファが死んだ後のエピローグが無駄に長い。3時間半の大作だが、3時間でよかった。Netflixの功罪と言える。好き放題やれるというメリットとそれゆえに長くなりバランスが悪くなるというデメリット。あと贅沢をいえば10年前に作ってほしかった。皆さんちょっと年食い過ぎたかなあ。CGとかはいい仕事してるけど。。。

女の穴

監督:吉田浩太

吉田浩太なので観た。まあまあだね。田舎の女子高生の歪んだ性というのかな。田舎だとやることないからセックスとかも早いらしいし。基本AVっぽい感じではあるが、青春でもありSFでもあり、終わってみたらなんか壮大な話になっていた。。。