歌行燈

監督:衣笠貞之助

原作泉鏡花。「うたあんどん」と読む。どこかおっとりした山本富士子はいまひとつパッとしない気もするが、市川雷蔵はいい。まあ言ってみれば父を死なせた男との恋ってことなんだけど、雷蔵の説得力ある演技でしっかりした文芸作品になった。能の魅力というか能というものが結構前面に押し出されていて、そういうの得意じゃないけどそこまで堅苦しさはなかった。