非常線の女

監督:小津安二郎

小津のサイレント映画。いつもの小津のスタイルという感じでなく、アメリカ映画の影響を凄く感じた。会話のやり取りのくどさはまさしく小津のスタイルではあったけど。ダラダラとした男女のどうでもいい話は正直退屈さはあったが、終盤まあまあ面白くはなった。そもそも田中絹代が役に合ってない。そこに終始違和感を感じる。まあ彼女の幸薄顔と岡譲二の濃い顔がより浮き彫りにするのだが。なんだか煮え切らないカップルの犯罪映画なのだが、妙な決着のつけ方に面白味はあった。ちょいおまけ。