イニシェリン島の精霊

監督:マーティン・マクドナー

不思議な映画だ。二人の男の仲の終わりを寓話的に描く。一体何が起こっているのかさっぱりなぐらいブレンダン・グリーソンの行動が不可解。そこに大きな理由があるのかと思ったけど、特になし。退屈だからというだけ。これは世の中の争いだとか戦争だとかを描いているのではないか。元を辿れば大した理由などない。理不尽で不可解で意味などない。そんな愚かな戦争をこういう形で描いていると解釈した。コリン・ファレルが味のある演技。グリーソンも好きな役者だ。ケリー・コンドンが素晴らしかった。奇怪な作品だが、じわじわと後から考えさせられる深みのある映画であった。