沈黙 SILENCE

監督:篠田正浩

遠藤周作原作の71年日本映画版。昔教科書で読んだ時から強い印象を残し、この映画もずっと観たかったもの。信仰心と神の沈黙。信仰心も時には危険ではないか。命よりも大切なことなのか。まあこういうテーマに答えはない。いくら沈黙しても神の存在は疑われないのだから。ほとんど忘れてるが、もっとキチジローが重要だったような気がしたが、それほどでもなかった。むしろフェレイラである。誰がやってるんだと思ったら丹波哲郎かよ。これが結構衝撃。どうなのこのキャストと思ったが、意外とハマってきた。信じてた者が暗黒面に落ち、言ってることがそこそこまともで、こっちに来いとまるで悪魔の囁き。そしてこの結末。今までのこと全否定のようなラストに皮肉が利きすぎだろ。この虚無感なラストが素晴らしい。ハリウッド版も楽しみだ。