マーゴット・ウェディング

監督:ノア・バームバック

険悪なムード漂う姉妹の葛藤を描いた家族の肖像劇。とにかく暗い内容の映画で、過去にいろいろあった姉妹がお互いに深い溝を抱えたまま、妹が結婚を迎えるわけだが、そこに祝福の空気はなく、憎悪の空気がとても息苦しい。監督のシニカルな視点で描いたこの映画は、いかにもインディーズ系といったようなもので、好き嫌いが分かれそうだが、この手の作風は苦手だがこれは意外と悪くなかった。ウェス・アンダーソンに似たような作風だが、少なくともノア・バームバックの方が物語を転がす力はありそうなので、今後に期待はできそうだ。