PERFECT DAYS

監督:ヴィム・ヴェンダース

東京便所物語。これが東京。東京の朝と夜。高速道路、スカイツリーとああ東京だなあとしみじみした。この感覚は日本人にしか分からないのではないか。何気ない中年の日常。大きなことは何も起きない。それなのに年末の映画館で何とも言えない感慨にふける。東京のトイレおしゃれすぎ。小津信者ヴェンダースが東京を撮るとこうなるのか。独り身の中年にどこか親近感というか孤独感というか身につまされる思いも。役所広司劇場。その佇まいがもう神々しい。ラストの表情が忘れられない。サントラもよかった。それと三浦友和とのシーンが好き。この二人のやり取りがベテランの悲哀というかなんというか味わい深いものだった。