よだかの片想い

監督:安川有

顔に大きなあざのある女性の話。ここまでくるのに大変な人生を歩んできたことだろう。いろんなものを押し殺して生きてきたことだろう。本当の自分を出せないもどかしさ。松井玲奈が静かに苦悩を表現していた。中島歩や藤井美菜もちゃんと個性を発揮。城定秀夫脚本だが、なぜこれを彼がやったんだろうか。終盤あざが治ると分かった時の戸惑い。大嫌いだけど、長年ずっといっしょにあったあざ。それも含めて自分。それが失う時、嬉しさ半面自分の個性というか一部が無くなるという感覚があったのかなあ。嫌いを通り越し、彼女は知らず内にあざを愛おしく思ってしまったのかもしれない。