「女の小箱」より 夫が見た

監督:増村保造

夫と妻と夫の愛人、そしてキャバレーオーナーとその愛人など登場人物が複雑に絡み合い、会社の乗っ取り、スパイ、浮気など愛憎愛欲がうごめく。少々メロドラマっぽいとこもあるが、人間の果てしない欲望を増村保造はじっくりとあぶり出す。仕事か愛か夫に迫る若尾文子。居直った女は恐い。恐いと言えば岸田今日子。10年も貢がせといて、はいさようならでは田宮二郎がこういう末路を迎えるのも仕方がない。結局女は強く、男は情けないというのがいつの時代でも真理なのかなあ。。。