戦場でワルツを

監督:アリ・フォルマン

まるで版画のような、独特のアニメーションに味があり、監督自らの戦争体験を、こういうやり方で表現したのは、なかなか面白い試みだ。冒頭の犬のシーンから、かなり画面に引きつけられるインパクトはあった。しかし各所で絶賛された割には、内容自体の衝撃度は高くなかった。アニメにしたことで、幻想的な表現など良かった部分もあるが、虐殺というテーマゆえにアニメの限界もあった気がする。最後の実写が、それを証明してしまったようだ。