夕凪の街 桜の国

監督:佐々部清

「夕凪の街」と「桜の国」の2つのパートと回想で、原爆の様々な後遺症を見つめている。「夕凪の街」の麻生久美子を主役とした、原爆によって苦しめられた家族の話は良かったが、現代パートの話に移ると、急に軽い映画に感じ、前半の雰囲気を損ねている気がして、なんかもったいないなあ。ただ年々薄れていく原爆の恐怖や今でも後遺症に苦しんでいる人達がいるということ。被爆国として、この映画には忘れてはならない、そして伝えていかなくてはいけないメッセージがあり、この映画を作った意義は大きい。最後に伊崎充則の好演も記しておこう。