シティ・オブ・メン

監督:パウロ・モレッリ

ブラジルのスラム街を舞台にしていることからも、「シティ・オブ・ゴッド」のような貧困と暴力の映画というのは分かっていたので、話は予想通りのものであり目新しさはないが、ブラジルのスラム街独特の地形や映像に力があるので、つい見入ってしまう。ギャングの抗争で誰と誰が争っているなどの人物の相関図がイマイチ分かりずらいが、2人の若者の友情物語はそこそこ良かった。オリンピックなど経済的に大きく発展しつつあるブラジルだが、華やかな部分とは対称的な負の側面をこの映画は映し出していて、ブラジルの現状を知る上でも興味深かった。