ホッファ

監督:ダニー・デヴィート

全米トラック運転組合の会長で、後に“ホッファ失踪事件”の未解決事件で知られるジェームズ・R・ホッファの伝記物。物語は栄光と転落というありふれたものではあるが、財界の大物だけに登場人物がケネディとか出てくるし、またマフィアとの繋がりでギャング映画のような側面もあり、非常に面白く観られた。このホッファという男を、カリスマ性あるジャック・ニコルソンが演じるだけに見事にはまっている。しかしそれ以上にいいのが、ホッファの右腕ともいえる男を演じるダニー・デヴィートの忠実っぷりが素晴らしい。ラストの殺されるところはフィクションだと思うが、最後の失踪からホッファの軌跡を追っていくという映画の構成もいい。