ウェイトレス 〜おいしい人生のつくりかた

監督:エイドリアン・シェリー

アメリカの小さな田舎町の小さな話ではあるが、ここには人間の喜びや悲しみ、不倫や妊娠といった多くのテーマが盛り込まれており、人生の縮図といっては大袈裟かもしれないが、とても深い話を軽快に綴っている。また時折話に織り込まれる独創的なパイの数々が、この物語の象徴のようで美味しそうで、とても印象深い。独特のユーモアと耐える女をケリー・ラッセルが好演。家族のような優しさのあるダイナーの仲間たちもいい。ドーン役でも出ていた監督のエイドリアン・シェリーは、この映画が完成後他界と、今後楽しみな監督だっただけに非常に残念だ。