ダウト 〜あるカトリック学校で〜

監督:ジョン・パトリック・シャンリー

舞台劇の映画化でスリリングな心理戦が熱い。ただ”疑う”というテーマなだけに、その理不尽ともいえる疑惑や執拗なまでに神父を追いつめていく女性校長の有無も言わさぬ態度に、少々げんなりしてしまう。しかしこの映画の一番の見所は役者たちの演技合戦。メリル・ストリープヴィオラ・デイヴィス、そしてストリープとフィリップ・シーモア・ホフマンの1対1の対決は息詰まるほどの緊張感で素晴らしい。出番は少ないがストリープに引けをとらないヴィオラ・デイヴィス、ビッチなストリープ、善人とも悪人ともとれる微妙なさじ加減のホフマンと一流の演技を堪能できた。