パプリカ

監督:今敏

東京ゴッドファーザーズ」が中々面白かった作品なので、今回は筒井康隆の小説をどう料理したか見物であったが、正直予想以上によかった。夢が現実を浸食し、夢と現実が入り乱れるというアイデア、夢のヒロイン”パプリカ”が孫悟空や妖精、人魚といろいろな映画のキャラクターに変身するという視覚的な面白さ。色彩豊かで夢の世界のイマジネーションの洪水が、これでもかと押し寄せ、わくわくするような映像体験で素晴らしい。刑事の夢などで同じ映像を繰り返し流す編集もミステリアスで、この映画のようにまさに夢の世界へと迷い込むような感覚を上手く出している。この監督只者じゃないかも。今後もさらに期待。