監督:ベン・アフレック
デニス・レヘイン原作のパトリック・アンジーものであり、ベン・アフレックの監督デビュー作。原作は読んでいたが、アンジー役のミシェル・モナハンが全く目立っていないのがちょっと気になった。ただ適度な間を作り、俳優にじっくり芝居をさせていて、この辺は俳優出身ならではといった感じ。決して声を荒らげず、静かに力強くボストンの生活感を描写し、とてもスマートな印象を持った。誘拐事件の顛末はとても苦く、正しい事とは、正義とはを問いかけ、観るものに多くを考えさせる秀逸なラスト。とても静かだが、何ともいえない味のあるミステリーで、こういう映画をもっと観たい。