サンダカン八番娼館 望郷

監督:熊井啓

海外に売春の出稼ぎにいった少女たち、いわゆる“からゆきさん”の話。そのからゆきさんへのインタビューしながら過去へと回想する。まあこの時代そういう人もいたことだろう。辛い人生を送ったからこそ、そこからにじみ出る優しさみたいなものが感じられた。栗原小巻は気品がある。そしてなんといっても田中絹代である。本当に素晴らしい。これが遺作だそうだが、最期の渾身の演技であった。