生きる LIVING

監督:オリヴァー・ハーマナス

黒澤の「生きる」のイギリスリメイク。結論から言うとオリジナルには及ばない。戦後に撮るのと戦後風の撮るのとでは、やはり空気が違う。とはいえ古い映像のようなオープニングは素晴らしかった。ビルナイは好きだし、当然いい演技ではあったが、ちょっと年取ったかなあ。覇気がないのはそういう演技なのか年なのか。印象的なシーンはビルナイ亡き後、新しい上司が意思を受け継ぎ変わるとカッコつけてたのに、結局はすぐに日和ってしまうとこ。人間どう生きるか。最後に惰性に流されていた自分を取り戻せるか。黒澤版は大分忘れているので、見比べてみるのもいいだろう。