監督:新藤兼人

原作は夏目漱石。読んだことないので比較できないが、新藤兼人らしい変な空気は流れていた。登場人物がいちいち理屈っぽく、その考え方ゆえに雁字搦めに陥って自滅するという話。三角関係のような奇妙な関係が発生し、その心理戦みたいな息苦しい状態は面白かった。すべてを見透かしたような乙羽信子もちょっと恐い。せっかく杏梨という女優がエロかったので、もっとそっち方面に舵を切っても良かったのでは。