23年の沈黙

監督:バラン・ボー・オダー

静かな語り口で、ドイツの田舎で起きた少女殺害事件の真相に迫る。23年前の犯人二人は最初から明かしている。そして現代で同じ事件が起き、果たして同一人物の犯行なのかが、この映画のミステリーになっている。結果的に犯人を実行犯から逸らすようなことをしていたため、もう一人の犯人が罪を被る形になってしまい、最終的に罪の意識に苛まれ自殺。実行犯は逃げおおせてしまうのだが、実は23年経って、この事件を起こした動機が、もう一人の犯人に逢うためだっつうんだから、いろいろと皮肉が利いている。事件関係者たちの心情もじっくりと描かれているので、静かだが意外に深いミステリーとなった。