ビッグ・ガン

監督:ドゥッチオ・テッサリ

これはアラン・ドロン主演作の中でも最高の一本ではないか。とにかく激シブなドロンがかっこいい。話は妻子を殺された殺し屋が組織に復讐するという、まあありふれた設定ではあるが、そのシンプルさが映画の面白さの基本ということが良く分かっている。組織の人間を一人一人始末していくとこの面白さ、そしてカメラの構図もいいし、哀愁ある音楽が一層物語を引きたてていて、このイタリアンノワールの味を十分に堪能した。非情なギャングの世界を痛感するラストも見事。こりゃあ痺れた。