追想

監督:アナトール・リトヴァク

イングリッド・バーグマンの2度目のオスカー受賞作。バーグマンは美しいが、ややオバサンになりつつあるかな。しかしユル・ブリンナーもバーグマンもその優雅な佇まいは美しく、これぞ映画スターといえるものであった。バーグマンをロシアの皇女アナスタシアに仕立てるという話が面白い。ブリンナーとバーグマンが互いに好意に思っているという描写があまりないので、終盤の展開はやや唐突な気もするが、あまり多くを語らない昔の映画の良さがある。また皇后役ヘレン・ヘイズが素晴らしく、あの芝居でオスカー獲れなかったなんて不思議。