悲しみが乾くまで

監督:スサンネ・ビア

目新しさはなく、内容的にはよくある喪失と再生の物語ではあるが、監督が才能あるので登場人物の心情を実に繊細に描いていて見応えがあった。主演二人のくっつくようでくっつかない微妙な距離間も上手く表現している。しかしこの映画の一番のポイントは何と言ってもベニシオ・デル・トロに尽きるのではないか。彼の粗野な風貌と体格がセクシーな魅力を放っていて、より映画を引き付けるのに一役買っていて、かつ説得力もある素晴らしい演技を見せている。