夜汽車

監督:山下耕作

宮尾登美子原作。時代を生き抜いた二人の姉妹の物語。同じ男を愛した愛憎劇。若干長いし、女目線で見たヤクザ映画って感じだが、それなりに格調もあった。十朱幸代も秋吉久美子も脱いでいて立派。最近の女優も見習ってほしい。そして良くも悪くもショーケンだった。十朱の指詰めシーンは一応見せ場なのかな。。。

泣き虫しょったんの奇跡

監督:豊田利晃

「王将」「3月のライオン」「聖の青春」と将棋映画に外れなし。これも期待以上の出来だった。奇跡ってどんな奇跡なんだろうと思い観ていた。まあ普通にプロになるんだろうな思ったら、なれなかった。プロになるには年齢制限があるのだ。プロになれず、時間もまだ半分ぐらい残ってる。ここから何が起こるんだと思ったら、アマチュアからプロになれる例外的?なルール変更が認められた。ここから奇跡が起こる。松田龍平の静の演技がよかった。野田洋次郎も意外性があった。その他脇役が無駄に豪華。諦めたら試合終了。諦めない限り、試合は続くのだ。

トゥームレイダー ファースト・ミッション

監督:ローアル・ユートハウグ

アリシア・ヴィカンダーでリブート。女インディジョーンズってとこか。まあ無難なスタートだが、興行的には微妙で、シリーズ続ける噂もあるがどうなんでしょう。一応日本が舞台であるが、ハリウッド映画お得意のヘンテコジャパンでツッコミ所多数。卑弥呼の時代にあんな技術ねえよと日本人なら苦笑するしかない。つーか現代でもあの技術は無理だと思う。。。

12か月の未来図

監督:オリヴィエ・アヤシュ=ヴィダル

フランスってちょくちょくこういう学校映画作るよな。なんか似た様な映画あったよ。「パリ20区、僕たちのクラス」とかこんな感じだった。意図的か分からないが、生徒に黒人が多い。多様性を意識してるってのもあるだろうが、フランスは結構移民が増えてきてるというのを感じる。おっさん教師の奮闘なり、小さな恋だったりとまあ無難な出来。ちょいおまけ。

空母いぶき

監督:若松節朗

かわぐちかいじ原作。映画としてはまあまあ。VFXや演出など、この手のハリウッド戦争映画と比べるとショボイ気もするが、そこそこ健闘。でも出来以上に考えさせるテーマはあった。こういう事態になった時の現場や政府のシミュレーションとして、議論する価値はある。小国が突然攻めてくるとかツッコミ所は多いが、そこはエンターテイメントとして置いておこう。ただ敵は殺しに来てるのに、日本ときたらそんな状態でも配慮する。戦争放棄は分かるが、なんだか平和ボケというか情けなさを感じた。100%向こうが悪いのに、五分五分で解決しようという配慮配慮配慮。そうしてこなかったのが、恨みを作り今の世界になったと主張。ごもっともだし立派だが、そのバカ真面目な中途半端なお人好しが後々痛い目に合うということも、将来の日本人たちのために理解してほしいものである。。。

二ノ国

監督:百瀬義行

レベルファイブRPGをアニメ化。元々ジブリが参加していたゲームなので、映画の方もジブリっぽさが感じられた。音楽も久石譲だし。設定とかもそんなに悪くない。ラストの選択や主人公二人の関係性とか嫌いじゃない。ただ二ノ国に行く方法がやや曖昧だったり、割とスケール感が乏しかったり、ポテンシャルはあっただけに、やや小さくまとまったかなと。。。

パリに見出されたピアニスト

監督:ルドヴィク・バーナード

貧しい不良少年が、駅に置かれたピアノを弾いてたら、プロの音楽家にその才能を見いだされ、音楽学校に通い、黒人の彼女もでき、いろいろと対立と困難を乗り越え、コンクールに出場して成功する。とまあベタなぐらいありがちな展開なのだが、実話ならしょうがないなと思ったら、実話ではないらしい。そうなるとあまりのベタっぷりに、決して悪い出来ではないんだけど、なんか白けてしまった。。。