死刑執行人もまた死す

監督:フリッツ・ラング

サスペンス映画としてとても良くできているのに驚いた。偶然の目撃から暗殺犯と関わりを持ってしまい、それが原因で父親が捕えられる。そこから父を救うために様々な仕掛けもあり、暗殺犯の家にゲシュタポが押し入った時の恋人のフリをするやりとりや売国奴に罠にはめる終盤の展開、タイムリミットサスペンスとしても巧くやっている。1943年という時代にこれだけ反ナチな映画を撮っていたことも意外。当時の時代の空気が感じられ見応えあった。映画としては最後は決まったけど、結局悲劇的な殺戮が行われるとこが皮肉めいていた。暗殺犯ブライアン・ドンレヴィがいい面構えだった。