エメランスの扉

監督:イシュトヴァン・サボー

家政婦なのに随分と上から目線。またヘレン・ミレンが終始しかめっ面なので恐い。幼い頃のトラウマからか、心を閉ざした家政婦が、ほんの少しだが心を開いていく。自宅を見せないというのは、自分をさらけ出したくないというあらわれなのかな。もっと政治的な秘密があると思いきや、意外と大したことなく、やや拍子抜け。でも家はその人の人物像を映し出すので、なんとなく主人公の躊躇には理解できるかも。ハンガリーの暗い歴史劇を思わせといて、実はさほど歴史に深くつっこんでいないので、ちょっと物足りなさもある。