縞模様のパジャマの少年

監督:マーク・ハーマン

なんてこった!観終わった後、思わずそう言わずにはいられない、いろいろな意味で残酷な結末であった。ナチスドイツのユダヤ人迫害というめずらしくないテーマではあるが、少年の視点で見たこの物語は、なぜユダヤ人を迫害するのかという根本に苦悩する。自分たちと全く変わらない同じ人間ではないか。大人になると少年の純粋な眼が失われていくということを強く感じた。戦闘や爆発など無い、静かな語り口のホロコーストものではあるが、最後はガツンと強烈な印象を残し、残酷だがこの結末を選んだことで映画としての輝きを放っていると思う。