瞳の奥の秘密

監督:フアン・ホセ・カンパネラ

主人公の一途な愛がそれほどダイレクトに伝わってこず、イレーネに対する思いが伝わるような描写が少ないため、二人の愛が唐突すぎる気がした。まあ個人的には愛よりもミステリーの方に興味があったので、ミステリー部分は中々良かったと思う。ただ最高とまでは言えず、終盤の真相はやや作りすぎに感じた。しかし作品全体としては良く作られた秀作で、相棒のお笑い担当など人物描写もしっかりしているし、スタジアムの驚異的な空中撮影など大技もある。主演のリカルド・ダリンは繊細な芝居を見せるが、とにかく濃い顔なので、かなり強烈な印象を残した。