パラダイス・ナウ

監督:ハニ・アブ・アサド

日本人には分かりずらい、複雑なパレスチナ問題の側面が見れて興味深いものがあった。自爆テロを行う過程をリアルに、しかしどこか淡々としたところに、この映画の本質は自爆テロの緊張感とかそういうものでなく、そうせざるをえなかった歴史的背景が彼らの人生にのしかかる。自爆テロはいけないとか、イスラエルパレスチナどちらが正しいとか簡単に言える問題ではない。どちらの立場で物事を見るかによって、その捉え方は全く違ったものになるので、やっぱり日本人には難しい。核心を見せずに終わるが、どういう理由であれ、若者が命を落とすことは悲しいことである。