(500)日のサマー

監督:マーク・ウェブ

等身大の若者たちのラブストーリーをスマートに撮りあげた監督のセンスが光る。一見草食系のジョセフ・ゴードン=レヴィットと相変わらずエキセントリックな芝居をするズーイー・デシャネルの都会の片隅の小さなドラマだが、その中でミュージカルっぽかったり、画面分割させ別の行動を語ったりと見せ方が上手いので、テンポよく最後まで楽しめた。確かにゾーイ・デシャネルは魅力的だが、それを上回ったレヴィットのチャーミングさはこの映画の命である。恋の結末はほろ苦いが、新たなスタートをきったラストがいい。