ショート・カッツ

監督:ロバート・アルトマン

このロバート・アルトマンの傑作を今更ながら観る。ただ期待値が大きかったせいか、大傑作というほどのものでもなかった。お得意の群像劇を豪華キャストで撮れるのは巨匠たる所以といったとこか。多くのキャストを自在に操るその技は老境に入っても衰えていないが、さすがに3時間は長すぎる。話も膨らまそうで膨らまず、広がりそうで広がらず何か寸止めされたような気分。10組の人物たちのそれぞれの絡みもそれほどなく、群像劇の楽しみである絡みの部分が少なかったのは残念。この映画を見て思い出すのがPTAの「マグノリア」で、なるほどこの映画の影響があったのだろうというのがよく分かった。