密殺集団

監督:ピーター・ハイアムズ

B級サスペンスかと思ったら、これが社会派エンターテインメントで意外と見応えあった。裁判制度の矛盾や正義とは何かというのを問題提起しながら、かつ娯楽性も備えた内容にピーター・ハイアムズの職人の技が感じられ、思わぬ拾い物の佳作。悪人を裁くための法が、いつしか悪人を野放しにするかのような法の落とし穴に苦悩し、そこから自らが制裁を行う組織に加担するが、そこでもまた苦悩する判事をマイケル・ダグラスが好演していて、正義感にあふれて今みたいにくどくなくていい。