シルク

監督:フランソワ・ジラール

西洋から見た変な日本という、いつものハリウッド映画かと思ったが、これが思った以上によかった。静かな語り口と幻想的な映像が心地よく、映画の世界にどっぷりつかってしまった。日本の描写も特に変に思わず、日本の神秘的な部分は出せていたと思う。しかしこの映画の本質は愛の物語である。終盤明かされる妻の行動は、ちょっと作りすぎな気もするが、妻の深い愛情を感じた。蚕を求めてちょくちょく日本に行った男という他愛もない話だが、この作品のもつ幻想的な雰囲気がとても気に入った。