007/慰めの報酬

監督:マーク・フォースター

もはや007ではない。ジェームズ・ボンドといえばノーテンキで女好きでお気楽な雰囲気の映画であったが、この映画はそんなものは微塵もなく、全くの別物となっている。従来のファンが見れば随分と印象が違い、戸惑うかもしれない。しかしアクション映画として見れば、これは「ボーン・アルティメイタム」級の最上級のアクションで、アクションの波状攻撃により退屈する暇を与えない。小柄だがダニエル・クレイグが軽快な身のこなしで、今までのようなボンドらしさはないが、違った魅力を引き出している。そして今回の悪役マチュー・アマルリックがフランスのゲーリーシニーズと言いたくなるような顔で、なかなかの怪演っぷりでいい。そういえばこの2人「ミュンヘン」で競演してたんだよなー。何か出世したな2人とも。