五線譜のラブレター DE-LOVELY

監督:アーウィン・ウィンクラー

数々の映画音楽を手掛けた作曲家コール・ポーターの生涯を描いた伝記。「ビヨンドtheシー」と同様に晩年から過去を回想するという音楽家の映画ではよくある構成。ほぼミュージカルといっていい内容なので、最初は中々映画に入り込めなかった。除々に見えてくるこのコール・ポーターという男の正体は、実は両刀使いだったというもので、そんな男の話をとても清く描いているが、最後までそばにいた妻はよく耐えたもんだ。何だか都合のいい男にしか見えないのだが、そこはケヴィン・クラインの達者な演技でそうは見えないようにしている。コール・ポーターを知る世代には、もっと楽しめるんだろうね。