ブルー・イン・ザ・フェイス

監督:ポール・オースターウェイン・ワン

「スモーク」のついでに撮ったような映画。即興演技や題名どおりに顔色が真っ青になるまでセリフを喋るというシンプルな構成で作られたもので、予算の関係でか、ほぼ煙草屋の中だけの話なので、さすがにセリフの応酬だけでは少々だれる。マドンナとかジム・ジャームッシュなど豪華な脇役たちが見ものだが、やはり主役のハーヴェイ・カイテルが素晴らしい。ニューヨークに合う役者であり、いぶし銀といえる深い味わいのある芝居で見事。特に良かったのは、冒頭のカイテルミラ・ソルヴィーノの言い合いで、これは最高にいいシーンだ。